マッケンジー法とは

Robin McKenzieが理学療法士としてまだ若かれし頃、彼はマニピュレーションを主体とした治療手技により患者の治療にあたっていました。

ある日彼はとても忙しいスケジュールのなか、スミス氏という患者を見ることになっていました。スミス氏は腰痛と下肢の坐骨神経痛を3週間前から訴えていましたが、どのような治療を行ってもよくなる傾向が見られなかったのです。Robinは待合室で待つスミス氏に「診察室に入り治療ベッドにうつむせになって寝ているように」と伝え数分その場を離れました。しかしそのベッドは前の患者の治療で背もたれを起こした状態にセットされたままになっていたのです。Robinが診察室に戻ってくるとスミス氏が腰を大きくそらした過伸展肢位で治療ベッドに寝ていたため、それを見たRobinは仰天しました。なぜなら50年前のニュージーランドでは、その姿勢は腰痛患者に最も悪い姿勢と考えられていたからです。Robinがスミス氏に今の状態を尋ねてみると、なんとスミス氏は今までで一番調子がよいと答えたのです。彼の下肢症状は消え、わずかな腰の痛みだけが残存するまでに改善しました。翌日、数分間また同じ姿勢をとってもらうと、わずかに残っていた腰の痛みも完全に消失したのです。

この体験をきっかけとしてRobinは研究と調査をかさね、現在の力学的診断と治療に基づいたマッケンジー法を体系作ったのです。